呼吸法(腹式呼吸)と横隔膜と体幹


呼吸とは?

人間は体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出すという新陳代謝を常に繰り返しており、この新陳代謝を呼吸と呼びます。

私たちは、無意識のうちに呼吸をしています。

これは肋骨筋及び横隔膜の働きにより、肺がひとりでに拡張や収縮を行うためです。    

呼吸法には2つあり、胸で呼吸をする「胸式呼吸」とお腹で呼吸をする「腹式呼吸」があります。

呼吸の種類 腹式呼吸と胸式呼吸の違い

●胸式呼吸

●胸式呼吸

胸で呼吸をする「胸式呼吸(胸を使った浅い呼吸法)」です。

例えば、急いで走った後や、階段をかけ上がった後の呼吸を思い出してみましょう。

息を吸うときに肩が上下をして、胸が大きく広がりますよね。

スポーツ直後や緊張している時にしているあの「はぁ〜、はぁ〜」という浅い呼吸法です。

 


●腹式呼吸

●腹式呼吸

お腹で呼吸をする「腹式呼吸(腹を使った深い呼吸法)」です。

主に寝ている時などリラックスしている時にしている深くゆっくりな呼吸法です。

息を吸うとお腹が膨らみ、

息を吐くお腹が元に戻ります。

これが腹式呼吸です。

歌を歌う際、腹式呼吸を使います。

 

腹式呼吸が良いとされる理由

1.胸部から首肩部にかけて、リラックスができる。

2.安定的に空気を供給できる。

3.歌でお腹が支えるときに、必ず必要な呼吸!!

 

腹式呼吸法は、歌手だけではなく、役者や声優、アナウンサーの発声などにも広く使われています。

また、腹式呼吸による深い呼吸をすることで副交感神経が働き、心身ともにリラックスできる効果もあります。

皆さんにぜひオススメしたい呼吸法です。


腹式呼吸


1.胸部から首肩部にかけて、リラックスができる。

腹式呼吸の場合は、基本的に胸を動かさない方法ですので、呼吸により胸部周辺は動きません。

首や肩が常にリラックスしている状態です。

 

2.安定的に空気を使うことできる。

声の元になっているのは空気です。空気の量の調整で声は様々に変化します。

腹式呼吸では、横隔膜を使いその微妙な空気の量を調整します。

 

横隔膜は肺の下に位置していますので、重心も下にさがり、安定感が生まれます。

 

3,歌でお腹が支えるときに、必ず必要な呼吸!!

歌はお腹を支えて歌います。お腹を使うということは横隔膜を使って調節をして、重心を下げます。

 

簡単に言うと、鼻から息を吸った時にお腹が膨らむ方法。

そして、腹式呼吸は“横隔膜を上下に動かして呼吸を行います”!!!

 

空気を吸い込む時

→横隔膜を下に下げる

 

空気を吐き出す時

→横隔膜が上に上がる(元の状態に戻る)

 

歌う場合の腹式呼吸は脇腹の部分の横隔膜を意識をするイメージと、

おへその下の下腹部にある丹田を支えるイメージが正しいです。

 

私たちは自分の体を自分で支えて歌を歌います。

 

横隔膜!横隔膜はドーム型の筋肉である!

横隔膜は生ハムのように薄い筋肉!

横隔膜は焼肉屋さんのメニューのハラミの部分です!


横隔膜/diaframma


横隔膜とは名前に「膜」という字が入っているためよく「膜」と勘違いされやすいですが、

実はその他の骨格筋と同じ横紋筋(外から見た場合に規則正しい横紋模様が確認出来る筋肉で、意識して動かせる随意筋)。

簡単に言うと、膜ではなく他の筋肉と同じ筋肉の一つです。

 

横隔膜を鍛えると!!?

  横隔膜は腹筋や背筋のインナーマッスルを使うことで、意識的に空気のコントロールができます。

  呼吸が安定する事で、音程や声量が安定するだけではなく、表現力や声質も大きく向上します。滑舌も良くなります。


歌を歌う上で、横隔膜のコントロールとバランスはかなり重要要素です。

私たちは呼吸法やストレッチを使い横隔膜を鍛えます!

 

横隔膜は横紋筋であり、意識して動かせる随意筋!!

*随意筋自らの意思で動かすことが可能な筋肉のことです。随意筋は、通常の筋トレや持久力の強化で鍛えることが可能で、手足、頭、まぶたなど、体の特定の部分を動かす役割や、体温の維持や姿勢を保持する役割が喘います。

横隔膜作用は!!?

日常生活において

  歌の向上につながる。

  腹式呼吸による深い呼吸をすることで副交感神経が働き、心身ともにリラックスできる効果もあります。

  下制すると腹腔の圧力(腹圧)が高まり、排尿や排便をサポートをする

スポーツや運動において

  歌もスポーツと同じくらい身体を使いますので、歌の向上につながる。

  激しいスポーツなどにおいて、腹式呼吸で息を吸う時。

  腹圧を高めてより大きな力を出す際(重いバーベルを持ったり)

☆プチレッスン

呼吸法(腹式呼吸法)+丹田を使えるようになろう!


1.まずは鼻からゆっくり息を吸いましょう。(自分が立っている場所がアルプスの山と仮定して、新鮮な空気を鼻からゆっくり吸い込みましょう!自分がハイジになった気分でやると、やりやすいです☆)

 

2.肋骨(あばら骨)のすぐ下を基点に、お腹、脇腹、背中に鼻から吸った息をいれるようにしましょう。(深く息を吸うイメージです・)

 

  ただし、胸が膨らまないように注意します。

3.2をしている時に、さらにプラスαとして、丹田まで深く息を入れることです。

丹田(たんでん)/Dan tian

おへその下のところにあります。下腹部の内部にあり気力が集まる所とも言われています。

ズボンを履いた時に正面に来るボタンがある所がちょうど、丹田の位置です。

 

丹田まで深く息を吸えるようにする事で、この後の支えを作ることができます。

 

始めからここまで深く吸えるようになることは簡単ではありませんが、日々の練習の積み重ねより、深く吸えることができるようになります。

地味な練習ですが、この呼吸パーツ練習も、歌を歌えるようになる、組み立てる上での大事なパーツとなります。コツコツやりましょう!

丹田の位置を確認しよう!

丹田の位置を確認しよう!


 Hokusai manga 1814 

Hokusai Katsushika